『One Tree Hill』(ワン・ツリー・ヒル)でヘイリー役を演じた彼女が語る、カルトとの9年間
CWの大ヒットドラマ『One Tree Hill』。
そのシーズン1から9までヘイリー役を演じたのがベサニー・ジョイ・レンツ(以下 ジョイ と記載)。
長年にわたって出演していたにもかかわらず、他のキャストに比べてあまり話題にならず、映画にも出演せず、ドラマ終了後も大きな出演作がなかった彼女。
そんな彼女が2024年に、長年カルトに洗脳されていたことを告白しました。
その経験を綴った著書:『Dinner for Vampires : Life on a Cult TV show 』のPRの一環でCall Her Daddy ポッドキャストに出演し、司会のアレックス・クーパーの質問に対して、驚くほど率直かつ赤裸々に語りました。

シーズン2の時点で、すでにカルトに所属
宗教に熱心な家庭で育った彼女が、『One Tree Hill ワン・ツリー・ヒル』のシーズン2位撮影時点では既にカルトに入っていたと告白します。
そのカルトの教祖の息子と結婚し、一女を儲け離婚しています。
このカルトには、公私共に経済的にも支配されてたそうです。具体的には
ドラマが終わる頃、口座には約3億円(2ミリオンダラー)あるはずだったのに、実際には約3,000万円(20万ドル)しか残っていなかった
・ドラマのヒットで映画の仕事も増え始めていたが、ワン・ツリー・ヒル以外の出演は許されなかった
カルトのリーダーたちは、「キャストやスタッフを信じてはいけない」と彼女に教えていたそうです。
その影響で、彼女は撮影現場でも孤立。
アレックスが「その孤立はどんな影響を与えたのか?」と尋ねると、彼女はこう語りました。
I think I just became someone that nobody really knew how to connect with.
When the cameras were rolling my guard all went down I was 100% present I was there it was a major catharsis for me actually the ability to just be completely free and vulnerable.「多分、現場ではどうやって距離を縮めたらいいか分からない人になっていたと思う。
カメラが回り始めれば自分の殻を破って全く別人になって、感傷的になって役を演じられた。演技をすることが心の浄化になっていたわ」
my guard all went down
→ 「ガードが全部外れる」=警戒心や心の壁がなくなる瞬間
100% present
→ 「心も体も完全にそこにいる」=演技に完全に入り込んでいた状態
major catharsis
→ 精神的な「浄化」や「感情の吐露」。この文脈では、演技が彼女の心の逃げ場・解放手段だったことを表しています。
他の人の意見やアドバイスとかを聞きたくなかったから、自分の出番意外はあまり他人と絡まなかった、と語るジョイ。
カルトに操られている時、自分の中に疑念や疑問は浮かばなかったか、とアレックスが聞きました。
I couldn’t see ” what am I doing”. I felt mostly superior to other people um and I felt mostly like ” they just can’t understand and I’ve got an answer” .
「『私一体何しているんだろう』って自問することはなかった。
たいていの時は他の人より優れていると感じていたし、『あの人たちにはわかるはずがない。私だけが答えを持っている』って思ってた。」
Feel superior to
→ ~より自分が上だと感じる
I’ve got an answer
→ 「自分は真実を知っている、導かれている」という感覚。宗教的・信仰的に“特別な理解者”になっている気持ち。
「これはカルトが人を操る典型的な手法。他人より“特別”だと信じ込ませるのよ」と赤裸々に語るジョイ。
そして、その思い込みが他人との関係を変えてしまったと言っています。
その表現をcolorと言う言葉を使っています。
Unfortunately that really colored a lot of my relationships with people .
「残念ながら、それが私の人間関係の多くにかなり影響を与えてしまったの」
自己嫌悪 (self-loathing) に陥り、他のキャストたちが自由に人生を楽しんでいることに嫉妬も感じていたと話しています。
しかし宗教に没頭してたから自分を解放することはできなかったそう。
「今になっていろんなことを振り返れるようになって、キャストはあなたのことをどう思ってたと思う?」とアレックスが最後に質問をしました。
「頑固で、ちょっとおかしくて、カルトに入ってる人だって思ってたと思う(笑)」とジョイが自虐的に言いました。
アレックスもそれを聞いて大爆笑。
重く深刻な話だったはずのインタビューは、思いがけない笑いと共に終わりました。
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